野生のオオカミと2年暮らし、現在は動物園の檻の内側で生計を立てている。 You Tube Shaun Ellis
白蓮 5/1日 135日齢 10.2kg
熊楠 5/1日 2歳6ヵ月齢 23.5kg
「白蓮」 4か月の4/16日 新居が完成 別居生活は継続する。
熊楠と白蓮は10m離れた別々の犬舎に暮らす。
互いが見えるようになった。
白蓮は犬の社会の権威を認めたがらない、一方熊楠はその権威を最重要なものと考えている。
熊楠の白蓮への怒りは頂点に達している。
私は散歩や餌の順番で階級を示しているが、5/1日の朝 熊楠の目は涙で溢れていた。
動物行動学の大家で(1973年ノーベル生理医学賞受賞)コンラート・ローレンツは著書のなかで
自分が飼っていた雌犬 伴侶犬(ジャッカルとチャウチャウとシェパードの混血)とシベリアオオカミとの縁組の際に、
周りからは狂暴というレッテルを張られていたオオカミであり強く反対されたが実施している。
その際予備飼育室の隣の檻にそれぞれ入れ、鼻だけが突出せるように開けておき、互いが嗅げるようにしたそうだ、その後互いが尻尾を振ったため、数分後に扉を開けて2頭を合流させた。
2頭は何のいさかいも起こさなかったという。
熊楠と白蓮はその日まで待つしかない。
座っていてわかりにくいが、柴犬よりかなり足が長く 体高は50cm以上
徳島公園でディンゴそっくりの犬に出会った。
飼い主さんのお話では柴犬と雑種のミックスという。
屋久島犬にもそっくりである。
犬とオオカミのDNAは、最も変化に富んだ母系遺伝のミトコンドリアDNAでも1%程度しか違わ
ないと言われている。(ロバート・ウェイン)
ロバート・ウェイン教授
http://science.sciencemag.org/content/342/6160/871
現在の犬やオオカミから完全なミトコンドリアのゲノムを分析
インド原産の犬種 パリア犬
パリアタイプの犬も病気に強く、適応力に富む強い生命力を持っている。
プリミティブ(原始犬種)南方祖先系のパリア犬
バセンジー
Basenji
プリミティブ(原始犬種)南方祖先系のパリア犬
オーストラリア ディンゴ
タイリクオオカミの亜種&独立種として分類されているとのこと。
DNAが先祖返りしたと読み取れる現象で、ディンゴそっくりの犬には時々出会うのである。
DNAを発現させる因子が働くことで、本来は休眠状態であったこの旧いDNAの機能を発現させている。
遺伝子サイレンシング(遺伝子抑制)クロマチン(染色質)への後天的な修飾で、
エピジェネティクスとも呼ばれ、
遺伝子がどう働くか、どう病気を発症させるかを説明する新しい学問領域である。
つまりDNAという台本は成長に合わせて修正され、遺伝子のスイッチが入ったり切れたりするわけだが、
優れた古典落語の噺家は劇場を訪れた観客の年齢層や、どのようなことに受けたかを記憶して、強調するところを変えるように、
このDNAの台本をより高いレベルからコントロールしている劇作家のような物質があるとする概念だ。
(DNAはDNAの上を覆う化学物質の層にコントロールされている)
犬の研究家の多くは結局はオオカミ行き着く、戦前の狼の研究家である平岩米吉は、
オオカミと犬の混血(亜種)を飼って研究し、
「世界最大のドッグショー そのレベル 秋田犬 柴犬 出展」で紹介した
「犬の行動学」の著者 エーベルハルト・トルムラーはオオカミの亜種であるディンゴを飼って研究した。
トルムラーの師である前述のコンラート・ローレンツも同様だ。
ローレンツは先程の伴侶犬に連れられて、シベリアオオカミの檻の中を訪問している。
そしてそのローレンツが恐々行ったことを、2年間もやったのがショーン・エリスだ。
ショーン・エリス
米国 ロッキー山脈の森の中に単身乗り込み、野生オオカミの群れと接触することに成功する。
そしてその野生のオオカミと2年暮らしたという。
今は動物園のオオカミの檻の中でオオカミとの暮らしを再現したり、
出生時に放棄された3匹のオオカミの子犬を育て、
彼らに野生への道を教育して野生に戻す計画を実践中だ。
オオカミと暮らしたショーン・エリス によれば、ボスオオカミが最初に食するのは
決まって獲物の内臓胃、腸であるという。
未消化の植物からビタミンや肉を吸収する、そして末端のオオカミが足の肉などにありつくという。
熊楠と白蓮用にドッグフードで内臓を探したが、鶏のレバーしかない
与えてみたが直ぐに2頭とも飽きてしまって権威付は失敗
仕方なくビーフの缶詰(ウェットフード)総合栄養食(90kcal/100g)を給餌
これまでのドッグフードを熊楠は25g 、白蓮は12g、減らし白蓮は50g 熊楠100g
このビーフの缶詰割合で権威順を示す。
混ぜ物はあるが好きなようだ。