阿波犬 作出か?
阿波犬というのが以前いたそうである。
昭和の初期、日本犬保存会が設立され同時に全国各地の土着の犬の調査が行われた。
この時天然記念物紀州犬、秋田犬、甲斐犬、柴犬、北海道犬、四国犬、などが指定を受けている。
調査の結果 土着の犬として阿波犬はいたが既に絶滅しているというものであった。
阿波犬についての書籍は全国の図書館検索でも、アマゾンでも見つからない
僅かに徳島県立図書館に「愛犬の友」という雑誌の1973年11月号に阿波犬の特集が掲載され、その切り抜きが保存されているのみである。
中身は4ページ原稿用紙2枚程度 800字程度のものである。
阿波犬は、徳島の土着犬で、血統的には近県で経済的交流も深かった和歌山県の紀州犬である。
ピンとした三角の立ち耳、吻のとがったくさび形の頭部、クルリと巻いた巻き尾、または差し尾である。
私と同じ特徴を有している。
徳島県内の分布は紀伊水道沿岸地域と山間部に分けられ、紀伊水道沿岸地域のものはやや小型で現在の紀州犬の規定サイズを下回る。
一方山間部のものは体躯的には変わらない(体高54cm 私と同じ)が体重が8貫と記録されている。
1貫は3.75kgで8貫は30kgに相当する。
(紀州犬規定サイズ 重量上限は23kg)
阿波犬として特定させるには30kgが必要となる。
「作出」などという言葉は私は嫌いだ。
血統書には人間側は作出者名が記載される
阿波犬 作出?
私の現在の体重は首輪込みで20.4kg
年齢的にはまだ若く完成された身体ではない
必要カロリー数 2×(30×体重kg+70)×係数 (私の場合1)
2×(30×20.4+70)×1=1364
カロリー消費量 1364カロリー
現在のペットフード355cal/100g
1364/355=384
384g
毎日400gの給与量だが 30kgにするため
毎月50gずつ増やし最終550gにする予定だった。
私の飼い主は私を30kgにさせようとしたのだが、獣医から注意されあきらめたようだ。
デジタル体重計などなかった時代、資料の正確さに疑義はあるが検証するすべがない
さて両領域共にイノシシ狩りようの猟犬をその目的としている。
ここからは私の所感である。
恐らく山間部は剣山山麓とあり万一ツキノワグマが里山に下りてきた時に里山守るミッションを帯びていたのであろう。
1996年におけるツキノワグマの四国生息数は香川県、愛媛県絶滅、徳島県12頭以上・高知県2 - 10頭と推定されている。
このことから「ツキノワグマ」保護の気運が高まり、役場は住民へ保護を要請するも、住民は自ら命に変えられないとして固辞されたに違いない
現在は犬の管理保護条例は所管の自治体ごとに異なるが、概ね全国同じで、
動物の適正な飼養及び保管項目にある動物の所有者等の遵守事項等
飼い犬の所有者等は、当該飼い犬が人の生命等に害を加えないように、これを鎖等でつないでおかなければならない。
「鎖等でつないでおかなければならない」この項目が山間部での私たちの活躍の妨げとなった。
当該自治体が熊注意報を発令して、発令時間帯に於いては特別に鎖から離すことを容認すれば、犬の命も住民の命も熊の命も守れると思うのだが..
ただし犬どうしの喧嘩などをどう対処すべきかという問題は残るのだが
昔は犬は放し飼いだった。
このような特殊なケースもあるが、熊の爪パンチが先に当たれば、もう反撃は不可能だ。
もしここに紀州犬がいたら、人も熊も負傷しなかったのではないか
参考文献 阿波犬とはどんな犬か 西岡勲生(愛犬の友)1973年11月号
阿波犬についての文献や古文書があれば教えてください